ビジョン

物質文明から非物質文明へ

物質世界に存在する人類のあらゆる欲求は、地球および自然を犠牲にし、豊かになり続けてきた。
人類は物質としての存在から徐々に文化的な存在へと変換していくべきである。
地球上の資源は有限であり、いずれ尽きてしまうであろう。

ここ数十年で人類が物質から文化的に進化した大きな技術がある。
そうインターネットを代表するIT技術だ。
それ以前から存在している電話やFAXもそうだが、移動しなくても遠隔地において話ができる、コミュニケーションがとれる。

移動するエネルギーを必要とせずに用が済ませられることで、地球資源には優しい。
そして、電子メールの普及、SKYPEなどの通話アプリが、距離を縮めてくれている。
また、Facebook Twitter LINEなど、ソーシャルアプリの登場で、日常の社会生活に距離が無くなってきた。
ここまでは、移動するエネルギーを省力化するコミュニケーションの手段としてのIT技術や出版物の電子化である。

さらに今後期待するところは、物質の仮想化である。
現実に物質として存在するものを仮想化しネット上の電脳空間へ移すのである。

たとえば、看板である。
看板は人間だけが見えていればいいので、仮想化にはもってこいと思われる。
街角の大型ディスプレイもそうだが、映す内容は都度変わる。
仮想化すると見る人によって変えることもできる。
見る人の趣向から看板を表示することで効率的な宣伝活動が行われる。
また、見る人にとっては、自分に無関係な看板がないと、必要な看板も探しやすい。
そうすることで、物質としての資源を使わず、看板はデータとして存在する。

現在の技術では、見るだけのものを仮想化するのは簡単にできる。
CG技術の発達により、CG映像も実写と変わらない品質になってきた。
あとは、仮想化したものを見る方法の具体的な解決である。
現実社会に拡張現実として投射し現実のように見る方法ができれば、仮想化の普及のスピードは加速するであろう。

最後に、拡張現実化に期待している製品を数点あげておこう。

ブラザー「AiRScouter」(エアスカウター)
http://www.brother.co.jp/product/hmd/wd100ga/index.htm

SONY「Personal3DViewer」
http://www.sony.jp/hmd/

google glass
http://www.google.com/glass/start/

中村岳夫

2013年 4月 05日(金曜日)